電動アシストロード&クロス試乗レポート

 

電動アシストロード&クロス試乗レポート

 

(ヤマハHPより)

 

大阪鶴橋のCycles Novaさん http://www.novakato.com/ のご厚意で、ヤマハの電動アシストクロスバイクに

試乗してきました。

 

すでに、下の写真の電動アシストロードは、サイクリングツアーズジャパンのレンタルバイクとして活躍中です。

まずは、こちらのロードバイクの試乗レポートから

 

 

 

左が、ヤマハのオリジナルスペック(http://www.yamaha-motor.co.jp/pas/ypj/ypj-r/)で、

右が東京サンエスさん(http://tsss.co.jp/web/)のご協力を得て、

CTJバージョンとしてハンドル廻りを中心に、乗りやすく変更したものです。

 

電動アシストロードは、ママチャリの電動自転車とは全く違うコンセプトで作られています。

ママチャリタイプはとにかく、楽に力を入れずに走行できることをコンセプトに作られているのに対して

ロードタイプは、ロードバイクとしてのスポーツ走行の楽しさはそのままに、以下のようなケースの

補助を電動で行い、そのスポーツの楽しみをさらにアップする目的で作られていると思います。

 

①    スポーツサイクリングを今から始めたいと考えているエントリーレベルのユーザーが最初からカッコイイ、ロードバイクで、体力的なハードルを下げて楽にカッコよくサイクリングを始めたい。

②    中高年で若い時に自転車に乗っていたが、もう一度趣味としてのサイクリングを始めたいが、今はやりのロードバイクでカッコよく、楽に走りたい。

③    通勤通学に自転車を使いたいが、そこそこの距離もあり、自信がない。また会社や学校に着いてへとへとになるのはまずい。

④    女性であまり体力に自信がないが、ロードバイクに乗りたい。また、男性と一緒に走っても、おいていかれたり、待ってもらう迷惑をかけたくない。

 

そんな目的に合わせて、アシスト機構(電動モーターでのサポート)は、4段階(HIGHSTDECOOFF)の選択が可能になっています。また、そのアシストの内容も、ママチャリタイプと違い、平地での巡航状態ではどのモードでもほとんどアシストはなく、踏み始めと登りや迎え風の場合のみ、アシストしてくれる感じです。

バッテリー容量的には、しまなみ海道の尾道から今治まで80Kmを橋の登りや大島の峠越えをSTDで、平地をOFF又はECOを使用して、残量20%で走破しました。

 

ロードバイクとしては、SHIMANO105のコンポーネントを採用、タイヤは700×25Cとアシストがなくても十分ロードバイクとして、たのしいスペックを有しています。ただ電池やモータの為に重量は、15kgと少し重めですが、平地でスイッチを切って走っても、巡航に入ってしまうと、車重の重さは気になりません。

また、前後のウエイトバランスも、普通のロードバイクと変わらないほぼ前後車輪の中心にあり、重心の高さも気になるほど高くなく、自転車のバランスは、本当によくできています。

 

ただ、設計者は①を強く意識して設計したと思われ、ポジションはロングライド用というより、レーシングに近いポジションになっています。アシスト機構を収めるために、ホイルベースは長めで、この点はツーリングっぽいのですが、ステアリングはシャープで初心者や中高年にとっては扱いにくい(ハンドルがふらつく)部分があります。

ドライブトレインは105のフロント50/34、リア12~25です。多分アシストとのマッチングの都合でしょうが、なんでリアのロー側をもっと大きくせず、25を選択したのかは理解に苦しむところです。

 

また、オリジナルのままのハンドルのセッティングでは、多くの中高年や女性は乗車姿勢が大きく前傾となり長距離を乗ると苦痛を感じるかもしれません。

 

 

 

そこで、サイクリングツアーズジャパンのレンタルバイクでは、ロングライドに適したポジションで、下りでのステアリングとブレーキ操作性を向上させる目的で、ハンドルステムを短いものに変え、ハンドルを、東京サンエスのVENOボーダレスカーボンハンドルに変更しました。

 

 

 

 

フォークのオフッセットももう少し大きなものに変えるほうが、適度のステアリング安定性を得やすいかもしれないのですが、オリジナルのフォークのデザインでないと見た目の統一感がなくなるため、それは見送り、ボーダレスカーボンハンドルにすることにより、ブラケットポジションを握った状態でのステアリングの安定性とブレーキレバーの操作性の向上を得て、とても扱いやすいあたかもフラットバーでステアリングしブレーキをかける時と変わらぬ操作性を引き出しています。

 

これで、長距離を走るときの、ドロップハンドルのマルチポジションの優位性を保ちつつ、長い下りでのステアリングの安定性、ブラケットポジションで握りながらのブレーキレバーの操作性を向上しています。

 

アシスト機構の素晴らしさに加えて、ハンドリング面での安定性を向上させました。

是非、レンタルでご体感してみてください。

 

 

(ヤマハHPより転載)

 

さて今回試乗した、クロスバイクのレポートです。

http://www.yamaha-motor.co.jp/pas/ypj/ypj-c/

 

試乗は、短時間でロードのように詳細のインプレッションをご説明できません。

基本的には、アシスト機構に関しては、ロード同様にママチャリバージョンとは全く違ったものに仕上がっています。

スポーツマインドを満足させるものといっていいと思います。(車重は16kg)

 

 

(どちらもヤマハHPより転載)

 

スペックはSHIMANO SORAを採用、タイヤも700×28Cを採用しています。クロスバイクの中でも、ロードバイクに近い、フラットロードと呼べるスペック内容です。しかしながら、実際に乗車してみると、乗り味は街乗りのクロスバイクといった感じを持ちます。前後の重量バランス、重心の低さは、ロードと同様でよくできており、扱いやすさという点では、オリジナルのロード以上の出来栄えと感じました。

フロント46/34 リア11-30(9段)のギヤ比と28Cのタイヤが乗り味をマイルドにしていると思います。

ステアリングは、ロードと同様にシャープすぎて、少し扱いづらい感じがしました。

 

 

(どちらもヤマハHPより転載)

 

街乗り中心で時々遠出をされる方には、快適性の点からロードよりこちらがおすすめですが、ロングライドを中心とした、スポーツユースをお考えの場合は、ロードタイプをお勧めします。

どうしても、フラットバータイプでロングライドにご使用になりたい場合は、タイヤを25Cに変更されるのがいいかもしれません。

 

試乗のインプレッションは、あくまで私個人の印象です。違うご意見もあるかとも思いますが、ご参考にしていただければ幸いです。